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スペインの食事

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旅の楽しみといえばもっぱら料理と食事の私です。
その国の食べ物を食べたり、その国の食材を調理してみたりと、失敗はあっても楽しい実験・チャレンジです。
スペインの料理は日本人にも馴染み深いものが多くあるようにも思います。パエリアやトルティージャ(日本で言うスペイン風オムレツ)やアヒージョなど、どれもそれほど難しくなくて簡単に作れるものが多いようです。
今暮らしている街は地中海に面した港町という事もあって新鮮な魚介類が安く手に入ります。バルセロナも海の近くの都市ですし、スペインの料理は素材がとても良いからシンプルな味付け・調理のものが多いといった印象です。

市場とスーパーマーケット

市場やスーパーマーケット好きでもある私にとってはいろいろなお店などに行くことも楽しみなのです。基本スペインのスーパーの生鮮食品は量り売りで、野菜も近くにある計量器で自分で量って出てきたバーコードを貼って買うという仕組みです。肉や魚介類もパックに入ったものもあるのですが、基本的にはみんな量り売りで売っている鮮度の良い物を店員さんに言って買っているようです。

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流石に港町のスーパーということもあるのか、新鮮な魚介類がたくさん並んでいて魚屋さんのような雰囲気です。サイズは日本に比べると大きいのですが、鯛、鱈、あんこう、鰯、鮭、マグロ、イカ、タコ、あさり、ムール貝、マテ貝、ロブスター、エビも3〜4種類(ザリガニみたいのもあった)と本当にたくさんの種類がおいてあります。しかもどれも安くてムール貝もこんもりネットに入って300円くらいで買えたりするのでとってもいいです。好きなモノを指差しながら「Esto, Por favor (これください)」などと言えば「(どれくらいいるんだ)」的なことを聞かれるので「diez (10)」とか「cien gramos (100g)」とかいうと袋に入れて量って渡してくれます。
それからどのスーパーにも精肉コーナーの肉の量り売りのあたりにハムとチーズの量り売りコーナーがありました。生ハムが何本も並んでいてその中から好きなやつを選ぶとその場でスライスしてくれます。もちろん生ハム丸々1本(手頃なもので1万5千〜2万くらいだと思う)を買うこともできて、チーズ・ハムはスペインで当たり前のものなんだなぁと感じました。
ちなみにスーパーには醤油くらいは売っているのですが、それ以外の日本食系の調味料や材料は中華スーパーに行かないと買えないという感じでした。流石にスペインの田舎町だと日系・アジア系の人たちはあまり見かけないです(ほとんどスペイン人かバカンスで来てるイギリス人でたまに黒人の方がいた)。

食材を買うといえばスーパーよりもMercado Central(中央市場)で、こちらは大きさも種類も違います。
1階が野菜と鮮魚のフロアにわかれていて、2階が精肉フロアになっていました。


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どのフロアも一つ6畳くらいのお店がたくさん並んでいて、それぞれ少しずつ特色を持ちながら売っているという感じです。
ここでも基本量り売りで、まぐろや鱈などをドドンと店先に並べて、それをバッサバッサとその場でさばいて売ってくれます。日本の築地のような職人の細やかさはなく、ぶつ切りで叩ききっていくというスタイルで迫力があります(いつも使っているであろうまな板は何年もその衝撃を受けているのか中心部分がかなりえぐれてました)。
Mercadoは朝のうちに行かないといいものがどんどん売れて行ってしまうので土曜の朝の早いうちに行って食材を買うのがベストです(日曜はお休みです)。ここで買うものは大概新鮮なものなので、買って刺し身で食べるなど楽しむことができます。

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野菜も同じようにしてたくさんのお店が並んでいるのですが、地元の野菜だけを取り扱っているお店などもありました。スペインのこの乾いた大地のどこで農業ができているんだろうと不思議に思っていましたが、ビニールハウスを使ってやっているそうです。未だ確認はできていません。空港に向かい途中などの内地に大きなビニールハウスらしきものがいくつか見られました。
少し平べったい桃がこちらの桃で美味しいと聞いたので買って食べてみたのですが、すごく甘くて香りもよく美味しかったです。

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スペインの方は豚肉と鶏肉、とくに鶏胸肉を好んで食べているそうで、鶏胸肉は大概目につきやすい位置にドーンとおいてありました。
精肉店には真っ二つになった子豚や皮を剥がれたウサギなどもおいてあって、これまた種類も豊富でした。お店の人に言ってハチノス(牛の胃袋)を買っている人もいたのですが、大きなハチノスの塊を見たのは初めてでした。
精肉フロアには生ハム・チーズのお店もあって、いつも通っているというお店に連れて行ってもらいました。流石にいつも通っているお店というだけあって、お店の冷蔵庫からビールを出してきてごちそうしてくれました。それだけでなく、味見だと言って次々にハムやらチーズやらサラミやらをカットして振る舞ってくれました。どれも味わい深くておいしくて、朝からぶらぶらビール飲みながら生ハムをつまんで最高でした。流石にただでいただいてばかりだと申し訳なかったですし、出してくれた生ハムもすごくおいしかったので、同じものを200gも買いました。が、そうするとこれはどうだこれはどうだと次々に出してくれて少々申し訳なく思いました。

料理と食事

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スペインは時間が少しずれていて、夏でも朝7時すぎくらいになるとようやく日が昇り始めてきます(冬だと8時でもまだ暗いらしいです)。なので夜は21時くらいまで明るくて来たばかりの頃は調子が狂う感じでした。ただ19時や20時まで仕事をして帰ってもまだ明るいのでそれはなんだか少し得した気分でしたが。
スペインの人たちは一日に4、5回くらい食事をとるらしく朝・朝・昼・夜・夜中という感じなのだろうか。お昼はだいたい14〜15時くらいから、夜は18〜19時くらいに軽く食べて、21時くらいからドーンと夕食を食べるという感じなのかなと感じました。
ディナーのお店はだいたい20時半くらいから開店というのがほとんどで、18時くらいに帰宅して開店するまではみんなお店の外でワインなどを呑んで待っているそう。夜は長くて中心地なら0時過ぎでも食事で賑わっているという感じです。けれども日本の渋谷などとは違って、人でごみごみしているという感じはなく、洒落ていて賑わいがありながらも気品のある佇まいという印象でした。

cochinilloasado(子豚の丸焼き)

Mercadoにも出てきましたがレストランにはよく子豚の丸焼きがメニューにあります。外はパリッと焼けていて、中はとっても柔らかくジューシーですごく美味しいです。完全に丸々1匹ではなくて、人数に合わせて頼めば半分・4分の一・足の部分だけと用意してくれます。一度はためしてみると良いと思いました。

gambas rojas (赤えび)

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これもぜひ試していただきたい料理です。赤えびを鉄板の上で塩焼きにしたというだけの本当にシンプルな料理なのですがとても美味しいです。
エビは必ず頭付きで調理されていて、頭を下にして味噌がこぼれないように身の部分をはずし、その頭にレモンを絞って吸うようにして味噌を食べるとたまらなく美味しい。そのまま白ワインと楽しむわけです。もちろん身のほうもすごくおいしくて、柔らかくとっても甘い旨味のある味。これも白ワインと楽しむわけです。
Mercado 1匹400円くらいで売っていたのですが(お店だともっと高い)贅沢にもそれを10匹ほど買ってきて家でも調理してみたのですが、なかなかお店のようにはうまく焼けませんでした。シンプルな料理なだけに難しいです。それでもすごくおいしくいただけました。

jamón serrano(生ハム)

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生ハムは2日に1回と言ってもいいくらいの頻度で食べていました。Mercadoで買ったもの、スーパーでスライスしてもらったもの、スーパーでパッケージで売っている高いもの、レストランのものといろいろ食べましたが、個人的にはMercadoでおすすめしてくれて買ったものが一番おいしかったように思います。それが一番薄くスライスされていて脂身も適度に細かく含まれているので口に入れると溶けていくようで、その上噛めば噛むほど旨味を感じられるものでした。スーパーではわりと安いものをスライスしてもらったのですが、食べ比べてみると塩っぱいだけで旨味があまり感じられないので違うものだなぁと実際に感じることができるほどでした。
だいぶスペインの本場の味になれてしまったので日本の生ハムは贅沢することになりそうな気がします

pan con tomate(パン・コン・トマテ)

トーストしたパンに細かくしたトマトと塩とオリーブオイルを混ぜてのせただけの料理ですが、これがまたおいしい。
レストランではとりあえず前菜でハムとパン・コン・トマテとワインを頼んでおけばメインの料理が来るまでゆっくり楽しんでいられます。
ちなみにレストランにいけば大概パンとオリーブオイルが出てくるのですが、これがまたおいしい。オリーブオイルはものすごく香りが良くてジュースのようなのでパンにたっぷりかけてパクパク食べられてしまう。食べ過ぎるとお腹いっぱいになってしまうのでいつもセーブします。
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ajillo(アヒージョ

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外食では食べなかったのですが家ではたくさん作ってワインと一緒に楽しんでいました。こちらできのこといえばマッシュルームという感じで売っているので、マッシュルームをたくさんとあさりを買ってきてにんにくと唐辛子を入れたオリーブオイルで弱火でじっくり煮こむだけ。
海老のアヒージョやらタコのアヒージョやらいろいろありますが、個人的にアヒージョはきのこをおいしく食べる料理な気がしています。きのこと出汁となる魚介の組み合わせをいろいろと試したのですが一番おいしいと感じた組み合わせがマッシュルームとあさりという組み合わせでした。
マッシュルーム自体も香り旨味を多く含んだ食材ですが、あさりからでた出汁をマッシュルームが吸ってさらに美味しくなります。あさりも完全に出汁が抜けきらず旨味を残しているのでおいしくいただけます。
エビは出汁が抜けてしまいやすく、おいしくはなるけどエビはカスカスになってしまったりするので、海老のアヒージョを作るときはエビを食べるためのアヒージョを作るように心がけたほうがいいように思います。
残ったオイルはパスタに使ったり、フランスパンをつけて食べたりと止まらず食べてしまうので太ってしまいそうです。

paella(パエリア)

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パエリアはお店でライスのものとショートパスタのものもいただきましたし、家でも作ってみました。
お店で食べるパエリアは平べったい鍋の上に暑さ1cmくらい薄くごはんがあってその上に具がのっているという感じなのですが、こちらではそれくらいのごはん量のものをパエリアと言うんだと聞きました。量は少ないですが魚介の出汁がすごく濃厚で旨味はものすごいあるという感じでした。しかし日本人の舌には少し塩っぱいくらいでお酒のつまみとしてはいいけれど、ごはんとして食べるものではないなという印象でした。
写真は私の作ったパエリアですが、こちらは本場とは違いごはんもふっくら炊いて良い塩梅の塩加減で仕上げました。米の炊き具合が難しかったですが、丁寧に作ったのでおいしくできました。パエリアの独特の香りはサフランからくるもので、サフランを入れるとパエリアだなという感じがしておいしくなりますね。

tortilla(トルティージャ

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これもお店では食べずにお弁当用などに家で2回作っただけです。本場の作り方を見て作ったわけではなく、見よう見まねでそれっぽく作っただけなので、ほぼ日本のスパニッシュオムレツ何だと思います。じゃがいもや玉ねぎなどの具は先に炒めておくので良いのですが、卵は厚みもあって中々日が通らないので、うまく焼きあげるのは難しかったです。弱火にして蓋をして蒸焼のようにして焼いてましたが、それでも少し焦げてしまうのでもう少し練習が必要に思います。

alhòli(アイオリソース)

日本語で表現するならにんにく風味のマヨネーズです。そういえばなんとなく記憶にあったなーという程度で、スペインで食べるまでほとんど知らなかったです。お店にいくと美味しいパンとオリーブオイルを出してくれるのですが、アリオリソースも頼むと出してくれるかも。パン・コン・トマテも美味しいのですがアリオリをパンに塗って食べるのもまた美味しいです。にんにく・卵・オリーブオイル・レモンで作れるのでハンドブレンダーがあれば作れそうなので、今度やってみようと思っています。

gelato(ジェラート

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街の方は夜遅くまで食事をしている方々で賑やかです。夜でもパン屋も開店していますし、ジェラート屋さんも多くあるようです。伺ったお店は20〜30種類くらいの味の中から選べるお店。カップやコーンの大きさによって値段が変わるだけなので好きなモノを気兼ねなく選べます。同じ値段で2つ組み合わせることもできて、私はグレープフルーツとココナッツの組み合わせにしました。一番小さいカップで2ユーロですがそれで十分な量なので気軽に買えて良いですね。

burrata(ブラータチーズ)

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存在を全く知らず、初めて食べましたが今回スペインで一番気になったのがブラータチーズです(写真は食べた後で最後の一切れになってしまいました)。モッツァレラチーズを袋状にしてその中に生クリームとフレッシュチーズを閉じ込めたもの。食べてみると生クリームとフレッシュチーズの合わさった部分がトロッとしてそれでいて濃厚。トマトとルッコラ、オリーブオイルに塩・胡椒を合わせて食べると最高に美味しいです。ブラータのものすごいコクをトマトの酸味とルッコラとオリーブオイルの香りで爽やかに食べれて絶妙な組み合わせ。
日本でも食べてみたいなぁと思っていますが、中々手に入れるのは難しそうな気がしています。どこかの牧場で作っていたりしたら訪ねてみたいものですが、ご存じの方がいらっしゃたら教えていただきたいものです。

miso soupe ramen & 15 sushi(味噌汁ラーメンと寿司)

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おまけです。スペインにも日本食料理店はいくつか見かけるのですが、現地に住んでいる日本人いわく美味しい日本食レストランは少ないとのことです。どうやら日本食レストランと言いつつ中華のような紛いもののお店が多いようです。
とは言え一度はどんなものかと試してみたかったので、おすすめのお店でランチをいただきました。ランチは2つのメニューを選べるセットランチで12ユーロでしたがおいしくいただけました。
私はmiso soupe ramenとsushiのセットを注文しました。miso soupe ramenは周りの話を聞いていたので何となく覚悟はしていたのですが、話通りの味噌汁ラーメンでした。本当にわかめの入った味噌汁にインスタントの麺が入っているという感じ。それ以上でもそれ以下でもなかったです。
お寿司はどのお店でもなかなか美味しいものが食べられないと聞きます。酢飯の具合がどうもうまくいったものがないので、だいたいイマイチなのだとか。このお店は酢飯の具合はとても良く出来ていたように思います。ただ握り具合がものすごく固くてずっしり食べごたえのある感じでした。寿司というよりおにぎりのよう。けれどネタは新鮮で美味しいのでそれなりにおいしく食べれましたよ。(ネタはマグロとサーモンと生エビ、それからカニカマの入った巻物)
他にも焼き鳥やてんぷらやいろいろと食べてみたいメニューがあり、他の方が頼んだものを分けてもらったりしていましたが、どれも美味しかったです。

ちなみにカリフォルニアでも日本食レストランTantoにいったのですが、そこはもうthe居酒屋というお店で、日本人がやっているので完璧に日本の味でした。スペインでも日本人がやっているお店はやっぱり美味しいそうです。

所感

ところ変われば食も変わるもので、食はほんとうに飽きることないですね。改めて思うのは、食はその地で取れる食材によって育まれているのだなということです。その地で採れるものを長年かけておいしく食べる方法を見つけてきて、それが今につながっているのだと感じます。