プラネット・グーグル 読了

今やGoogleなしにはうまく事が運ばないと感じる人もいるくらい、Googleはその根を深く下ろし始めている。
この本「プラネット・グーグル」は、人々に根付き始めているGoogleの序章を、かなり客観的な視線で見つめたものだ。


よくよく考えてみるとまだまだ10年なんだよなぁ。と言っても、Webのこの10年と言えばものすごいスピードで進んでいると感じる。そう思うのは私だけじゃないと思う。
そのうちの3割ぐらいはGoogleの存在故とも感じられる。


Googleの考え方の中には、人がやることを極力減らしコンピューティングによって解決するというものがある。これには賛否両論あるかもしれないが、基本的には私もその思考を強く持っている。
Googleがその哲学を実践し、物理的なコストを極限まで減らして行ったビジネスの成功例は、その哲学が正しさを示す証明だろう。


Googleの目標は「世界全ての情報を整理すること」だというのは有名な話だ。
それを実践すべく、Googleは動画事業Youtubeの買収や世界中の本をスキャンするBook検索プロジェクトを行っているのだが、これらの事業拡大や確信は期待とともに不安を感じることは否めない。
Googleには決してその気はなくとも、Webによって取り囲まれる私たちの環境がGoogleに囲まれるほどに、それなくしてはうまく成り立たないことが多くなる。


これからもGoogleはその膨大な目的のために突き進むだろうが、深く下ろし始めているその根を断ち切る何かが無い限りGoogleの滅亡はあり得ないのでしょう。
また、その根が本当に深く張られたとき、Googleが世界政府と言われる時代が来るのかもしれませんね。


私はというと、良くも悪くもWebには捕らわれてはいない。確かにWebが無くなれば仕事は変わるかもしれないが、きっと新しい興味が新しい世界へと導くでしょう。
でも今はWebに強い興味があるし、その可能性も信じている。もう少しGoogleと同じようにWebについて考えようと思う。

プラネット・グーグル

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