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ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代(ダニエル・ピンク)読了

読んでからずいぶんと間が空いてしまった。


春頃に「プレゼンテーションZen」というプレゼンテーションのアプローチに関する本を読んだのですが、その中で紹介されていて非常に興味をもったのが、この「ハイ・コンセプト」という本です。
と言いますか、プレゼンテーションZenはハイ・コンセプトを半分ベースにして書いているようにも思いました。

概要

話の大まかな流れは、訳者の前書き→全体の説明、背景→結論→個々の説明×6となっていて、最初の方で結論の話がでるので、途中からは若干つまらなくなる人もいるかもしれません。
でも、タイトルや帯なんかにも結論的なことがなんとなく書いてありますし、まぁそういう本なのかと思います。
ざっくり言うと、今、これからの世界をどのように生きて行けば良いのかということについて書いた本で、これからは左脳的な知識と右脳的な感性の両方をあわせ持って考えられるヒトが重要になってくるというお話だと思います。
第一時産業により食料が安定し、産業革命・大量生産でモノも満たされ、さらに高度な情報化の発達で情報という知識も満たされつつある。この時代に必要になってくる・求められるモノは何か?著者はそれを「ハイタッチ・ハイコンセプト」つまり、より右脳的な感覚だと言っていのだと思います。個人的にこれは、人々の文化的な側面が必要になってくるのではないかと理解しました。オートメーション化し、コストが低くなって行く中で、より人間でクリエイティブは発想・創造が求められているのだと。
序盤に「これからはカンニングOKの時代…上手にカンニングした人が勝つ」などと書かれているが、間違えてはいけないのが、これはある意味極端に言い過ぎているということです。最近、情報家をある側面で批判的に考えている「ネットバカ」という本が出版されているそうですが、その著者も訴えている通り、自分の中に知識のないところからはクリエイティブな発想は生み出せないと思います。ですので、最初に述べたように「左脳的な知識と右脳的な感性の両方をあわせ持って考えられる」ことが重要になるのです。(本書はどちらかと言うと、現代の知識詰めの左脳思考タイプの方に向けて書かれているような気がするので、そういう書き方なのかも)
そして、右脳的な感性を磨くための要素として「デザイン、物語、調和、共感、遊び心、生きがい」の6つが重要だと言っています。これはなにもデザイナーやディレクターなどに限ったことではなくて、教師や看護師など多くの人に当てはまることです。それにこれら6つの資質は全ての人が身につけることのできるモノであると言っています。結論の後、それら個々の要素の必要性と磨き方について書かれています。

プレゼンテーションとデザイン

最近では、プレゼンテーションをする機会というのが何度かあったりします。それを知ってか知らずか、今年に入ってプレゼンテーションに関する本をいくつか読んだりしているのですが、プレゼンテーションZenもその1つで、その本からこのハイ・コンセプトにたどり着いたと説明しました。
プレゼンテーションをよくやってるこの頃は、どんなものでもデザインとプレゼンテーションは切り離せないモノだと時間するように感じています。
もしそれが特に発表する場や機会がないデザインだったとしても、そこにはプレゼンテーションの要素となる考えや思いなんかがきっちり伝えられないといけないんですよね。自分自身の表現がアートで、どこかの誰かに向けて考えられたモノがデザインであるから、デザインは常に誰かに向いてるのでその誰かたちにたいしてきちんと分かってもらわないといけないんですから。
偏った言い方をすると、良いプレゼンテーションができるデザインは優れているとも言えるのかもしれません(もちろんプレゼンの構成や発表者によっても変ってくるかもしれませんが、そういう話しではなくね)。
きちんとその人の思いがこもっていて、他の誰かにもやっぱり幸せになれるような要素があって、それをきちんと伝えられるっていうことは、デザインにもブレがなく良いモノとなりそうな気がします(機能の羅列ではなくてね)。
プロダクトデザインの川崎先生も著書「プレゼンテーションの極意」で書かれていましたが、プレゼンテーションはデザインを始めるところからすでに始まっているのです。それこそアイディアを思いついた瞬間からプレゼンテーションを考えなさいと書かれていたように思います。なので「プレゼンテーションの極意」の前半はプレゼンテーションの話しというよりも、デザイナーの心構えの話しのようにも感じました。
それほどプレゼンテーションとデザインは密接に関わっていて、関係づけて考えられるときっと相互に高められるのではないかと思います。

今回の本、ハイ・コンセプトではやはりプレゼンテーションもデザインもどちらにも関係するような話が書かれていて、改めて意識することも多くありました。
デザイナーの仕事の大きさについて想うことがありますが、その度にデザイナーという限った職業についてのことではないなぁと思いを巡らします。モノやサービスを生み出す人間(広くいえば生きている人間)の全てがクリエーターであり、つまりデザインする人間だと考えます。
ハイコンセプトはどんな人にも当てはまる、これからの世の中を創り出す指針を示しているような本なのかもしれません(大きく言い過ぎかもしれませんが…)。 :-)

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

プレゼンテーションzen

プレゼンテーションzen

  • 作者: Garr Reynolds,ガー・レイノルズ,熊谷小百合
  • 出版社/メーカー: ピアソン桐原
  • 発売日: 2009/09/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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