連載|滑り台

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何か新しい経験したいと思うことは多くの人にあるかもしれない。

そんな想いは淡々と過ぎていく日常の中で、波打ち際の岩のように削られて、いつかは海の中に消えていってしまう。

そういうのは待っていても訪れないことのほうが多い。

もちろんそのことを考えていたり、学んでいたりすることは大切で、そういったことが運を引き寄せる。

いや違う。

運を取り逃がさずに掴み取るのだ。

それでも待っていては、そんな運にもなかなか出会えないのだ。

外に出なければ新しい味にも出会えないし、宝くじは買わなければ当たらない。

だから何か経験したいと思ったら、自分でやり始めるのが一番もっとも手っ取り早いのだ。

それに自分以外の誰かを巻き込むとまぁ大変だ。

それはそれで、他の人の時間を使うというそれなりの責任が伴う。

だが、そうして滑り出すと否が応でも進まざるを得ない。

こういう滑り台に登って滑り出す感覚をこれまで何度も経験してきた。

あぁ滑り出してしまった。もう止められないぞ。覚悟しろ。

滑り出す前はあらゆる不安があったりする。

しかし、滑り出してしまうと案外となんとかなってしまったり、誰かが助けてくれたりするもので。

そこにはやはり覚悟が必要なのだ。

この「覚悟」というやつが、存外なめてかかれない、とんでもないパワーを秘めていることに最近は気づきつつあるのです。